発達障害の子どもは、よくものをなくしたり、学校に忘れものをしたりします。発達障害のうちでも、忘れものが多い特徴があるADHD(注意欠陥多動性障害)について解説します。また忘れものをしないようにするための対策も紹介していきます。
忘れものが多いという特徴があるのは、発達障害のひとつであるADHD(注意欠陥多動性障害)です。ADHDには以下の3つの症状がみられます。
不注意は誰にでもあることですが、とくに「不注意優勢型」と呼ばれるADHDがあります。誰にでもある不注意だからこそ、大人になるまでADHDと気づかず、忘れものの多い人として認識されていることも。
このような不注意優勢型のADHDには、以下のような特徴があります。
小中学校では「忘れものが多い」で済まされても、成長すれば重要な場面も出てきます。社会生活に困難を伴わないよう、子どもの忘れものの回数を数え、通常より多い場合には忘れものをしないトレーニングを始めましょう。
多動性の特徴は、人の話を聞かずに一方的にしゃべる、しゃべり出すと止まらない、長時間じっとしていられないなどがあります。
要するに落ち着きがなく、いつもそわそわしていてじっとしていられず、就学すると授業中に席を立って動き回ってしまったり、手遊びをよく注意されたりしてしまいます。
夢中になりすぎると周囲が見えなくなるため、結果として忘れものが多くなってしまいます。
衝動性とは、今やっていることよりも、気になることができるとそちらをすぐに優先させてしまい、今やっていたことを忘れてしまう特性です。
そのため集中力に欠け、勉強していたと思ったらゲームをしていたり、ふらっといなくなったりということがあります。
忘れものをする理由としては、準備をしている最中に別のことが気になり、準備を忘れてしまったり、他のことに気を取られてそもそも先生の話を聞いていなかったりといったことです。
ADHDでよく忘れもの・落としものをしてしまう子どもは、トレーニングによって対策をしていく必要があります。参考にして子どもと一緒にやってみてください。
忘れものをする原因として、そもそも「何を持って来るように言われたか覚えていない」ことがあります。ADHDの子どもはすぐにほかのことに気を取られてしまい、今まで行っていたことを忘れてしまうことがあるので、先生の言ったことをメモする癖をつけるようにしましょう。
連絡帳でも良いですし、専用の忘れもの防止ノートを作っても良いでしょう。
忘れものが多くなってしまうのは、準備をすること事態が習慣になっていない場合もあります。「帰ってきたらすぐ」「夕食が終わったらすぐ」など、時間を決めて明日の準備をする習慣を作りましょう。
準備をする際には、プリントや連絡帳、メモを見ながら確実にひとつずつ、準備したものにはチェックを入れながら行うのがおすすめです。
忘れもの防止のためにツールを活用しましょう。たとえば付箋に忘れてはいけないものを書いておき、出かける前に必ず目に入るドアの前に貼っておきます。確実に持ったら付箋を外します。
またTODOリストを利用して、持ち物をリストアップして準備したらチェックを入れるのも良い方法です。
スマートフォンを持っているなら、リマインダー機能を使って持ち物チェックと準備の時間を忘れないようにするのも良いでしょう。
ゲーム性があると、達成感などもあり楽しんで習慣化できるようになっていきます。
準備がはかどらないのは、部屋が散らかっているせいかもしれません。せっかく準備をしていても、ほかのことが気になってそちらを優先しがちなので、気が散らないようにいつも片づけておくと良いでしょう。
また部屋が片づけていれば、探しものもすぐに見つけられるようになります。
片付けのコツは、物の居場所を作ることです。そして使ったら必ずそこへ戻すようにしていけば、散らからないようになっていきます。
何度言っても忘れものをする、部屋が汚い、母としてはほぼ毎日忘れものや片づけについて口酸っぱく長女を叱ってきました。小さい時から言い続けても、一向に改善しようとしない長女が理解できず、だらしない性格なのだと叱ってばかりで、子どもは自信をなくし傷ついたと思います。
長女がADHDと診断されたのは10歳のとき。ADHDの子は「自分ができない」ことをきちんと把握しているのだそうで、だからこそ意識するのに結果が出ず、怒られることばかりが増えていき、うつ病や不安障害などの二次障害を引き起こすこともあるのだそうです。
長女の特性を知ってからは、二次障害を防ぐためにも担任の先生には話しておくことをすすめられ、また放課後デイサービスでは自分の特性を理解してカバーしていくスキルを本人に身につけさせる方向で、療育プログラムを組んでもらっています。
衝動性が低い不注意優勢型のADHDは検診では見過ごされやすいので、心が折れる前に療育を受けられるようになってよかったです。
参照元:発達姉妹とコミュ障ママ(https://ryouiku-myu.com/2020/07/27/choujo-wasuremonotaisaku/#toc3)
単に忘れものの多い子、だらしない子と見られ、周囲からは注意されたり叱られたりする経験ばかりが増えがちなADHDの子ども。放課後等デイサービスで自分と同じような特性の子どもたちと過ごすことで、自分のADHDと向き合い始めるようになるメリットがあります。
また療育のプロが在籍しているため、同じADHDでも特性の違う子どもたちそれぞれに、適切なアドバイスをしてくれます。学校の先生との付き合い方や、家での忘れもの対策についても、その子の苦手なこと、できることをしっかり見極めて提案してくれるので、家庭内だけでストレスを溜めながら忘れもの対策を行うよりもうまくいくことが多いでしょう。
発達障害の子どもがよく忘れものをするのは、発達障害のひとつであるADHDの特性です。
ADHDの子どもは特性に気づかれにくく、怒られることが多いため、二次障害を引き起こす可能性もあります。あまりに忘れものの回数が多い場合には早く診断を受けましょう。
忘れものをしない対策を一緒に考えて決め、毎日の習慣にすることで少しずつ減らしていくことはできます。
同じ特性を持つ子どもたちがいる放課後等デイサービスへ行ってみるのもひとつの方法でしょう。
佐賀市で放課後等デイサービスを探してみましょう。
一人ひとりの子どもの特性や障がいに合った療育を受けられるように、
「個別療育」と「集団療育」の両方に対応している佐賀県内の放課後等デイサービスを調査しました。
その中から、将来の可能性を広げられる「PC・ネット関連の療育」を導入している放デイを抜粋してご紹介します。