発達障害の子どもと癇癪(かんしゃく)の関係

「癇癪(かんしゃく)がひどく発達障害かもしれない」「癇癪が起きたときの対処法が知りたい」などのお悩みを抱えている保護者の方に、当記事では発達障害の子どもと癇癪の関係性、対処法、体験談を紹介します。

子どもが起こす癇癪行動

癇癪(かんしゃく)とは、大声で泣いたり激しく奇声を発したりするなど、興奮を伴う混乱状態のことを指します。苦手な刺激や状況を避けたいとき、あるいは自分の意見を主張したいときなど、うまく表現できないときに見られやすく、コミュニケーションの手段として習慣化してしまうケースもあります。

癇癪を起したときの具体的な行動例には、以下のようなものが見られます。

  • 物を投げたり自分の頭をぶつけたりする
  • 壁や床などに頭を打ち付ける
  • 周囲の人を叩いたり蹴ったりする
  • 床にひっくり返り、泣き叫ぶ
  • 手が付けられないほど暴れる

※上記の行動には個人差があります。

また、過度なケースでは、自制できない衝動的な行動として、自分を傷つけたり(自傷行為)、他者を傷つけたり(他害)、物を壊したりすることもあるため、適切な対応方法を身につけておく必要があります。

癇癪なのか?発達障害なのか?

頻繁に癇癪をおこすといっても、必ずしも発達障害であるとは限りません。この章では、発達障害と癇癪の違いや特徴について紹介します。

子どもの癇癪

癇癪は、赤ちゃんや幼児、児童期によく見られ、思春期から成人しても続くこともあります。発達段階やそのときの状況によって異なりますが、癇癪は「困っているサイン」「自分にとっての不都合を取り除きたいと思っている」気持ちの表れだと考えられます。

発達障害の子どもと癇癪

発達障害の子どもがもっている特性によって癇癪が表れやすくなると考えられます。

興味関心が偏っている(こだわりが強い)

発達障害の特性の一つに、「興味や行動の偏り」が見られます。こだわりが強いと表現することもあり、例えば、ミニカーやぬいぐるみで遊ぶときに必ず決まった順番で並べる、といった行動が見られます。

発達障害の子どもが取る行動はこだわりが強いため、他者が順番や本人のペースを変えると、大きなストレスとなります。

上記のほかには、周囲が気付きにくいこだわりがあり、それを邪魔されるとことが多いと、癇癪になることがあります。

言葉の発達の遅れ

発達障害の傾向がある子どもの中には、言葉の発達がゆっくりなことがあり、それによって、自分の欲求や思いを言語で伝えられず、癇癪につながってしまうケースもあります。

例えば、出された料理ではなく、他のものが食べたいと思っても、うまく言葉にできず、泣き叫ぶなどの癇癪を起こしてしまうなどです。

社会性・対人関係を築くことが苦手

発達障害の特性の1つに、「他者と興味や感情の共有が苦手」といったものがあり、人間関係で悩む子どももいます。

他者と意見をすり合わせることに不慣れで、自分のしたいことと他者のしたいことがかみ合わない場合に、どのように対処してよいかわからず、癇癪を起してしまうことがあるのです。

例えば、自分はミニカーで遊びたいけれど、他の子どもたちはお絵かきを選んだため、ミニカーで遊べなくなってしまったという場面があったとします。そのときに、他の子どもたちに合わせたり、「次はミニカーで遊ぼう」と伝えられず、癇癪を起してしまうのです。

感情のコントロールが難しい

発達障害で衝動性の特性をもつ子どもは、自分の「やりたい」と思った気持ちを抑えられず、すぐに行動に移す傾向があります。

衝動的に行動した結果、周囲から注意されてすぐに感情的になるなど、結果として癇癪につながってしまうことがあります。

癇癪を起こす子どもへの対応

子どもが癇癪を起したとき、周囲の大人は冷静に、適切な対応をする必要があります。ここでは、癇癪を起したときの関わり方や環境について紹介します。

安全を確保する

子どもがけがをしてしまわないように、安全を確保してください。とがったものや硬いものを本人から離すほか、床や頭を壁に打ち付けてしまう場合には、間にクッションを挟むようにしましょう。

必要以上にかまわない

癇癪が見られた場合、周囲が必要以上に声がけをしたり注意したりしてかまうのはよくありません。かまってしまうことで、より興奮させてしまったり、子どもの注目されたいという欲求に応えてしまうことになります。必要以上にかまわず、なるべく他のことに気持ちを紛らわせて、落ち着くまで待つようにしましょう。

落ち着けたことを褒める

子どもが冷静になったときに、落ち着けたことを褒めてあげましょう。子どもは褒められると、安心感を抱けるだけではなく、気分を落ち着ける方法も学ぶことができ、予防につながります。

時間が経ってしまうと癇癪を起こして落ち着いたまでの過程を忘れてしまうので、その場で褒めてあげましょう。

発達障害で癇癪を起こす子どもの保護者の方の体験談

ここでは、癇癪を起してしまう子どもをもつ保護者の方の体験談を紹介します。

はじめて療育の先生に気持ちを言えた

2人の男の子を育てています。

長男に関して、最初に「あれ?」と思ったのは、1歳すぎのことでした。少しでも思い通りにいかないと、奇声や癇癪がすごくて、近所のスーパーに出かけるのさえ大変で憂鬱でした。

そんな長男が発達障害と診断されたのは4歳のときのことです。「やっぱりそうだったか」という安堵の気持ちと、「今までどこに相談しても大丈夫だと言われ続けていたのに、なぜもっと早く診断がつかなかったんだろう」という悔しい思いと半々でした。

その後、子どもと療育に通い始めました。子どもが家族以外の人に初めて「嫌だ」「やりたくない」と言う気持ちを言えたのは、療育の先生だったのです。私自身、子どもの発達やこれからの見通しなど、その都度先生に相談してアドバイスをもらえました。私たち親子にとって、よい居場所ができたと思っています。

参照元:ヤフーニュース「奇声や癇癪が激しい息子の発達障害を疑うも、周囲からは「大丈夫」の声。不安と葛藤を描いた漫画に共感の声が殺到【作者に聞く】」(https://news.yahoo.co.jp/articles/d4b0acd9d3024b85201fe2d7b9d9f1dc1f4050bf)

癇癪を起こす子どもを放課後等デイサービスに通わせるメリット

放課後等デイサービスでは、癇癪が起きる前に予防して、癇癪とは異なる方法で自分の思いを伝える訓練を行っています。

例えば、子どもがゲームを終わりにできたときなどの場面では、約束を守れたことを褒めるように関わってもらえます。

また、感情をコントロールできないときには、廊下や静かな部屋に行き、クールダウンするまで見守るなど、子どもに合った切り替え方法を訓練してもらえるのです。

放課後等デイサービスでは、子どもに関する相談にのってもらえます。保育士や教員などの専門スタッフが在籍しているため、癇癪などのお困りごとも気軽に話しやすいでしょう。

放課後等デイサービスに相談してみよう

癇癪が起きた際、子どもの安全を確保し、必要以上にかまわないようにすることが大切です。しかし、冷静に対応できなかったり、対処法に悩んでしまったりすることもあります。

放課後等デイサービスは、子どもにとっての居場所になるだけではなく、発達障害の特性による困りごとについてもサポートしてもらえます。困りごとに関する対処法も教えてもらえるため、お悩みがある方は、通所を検討してみてはいかがでしょうか。

当サイトでは、佐賀の放課後等デイサービスを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

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