発達障害の子どもはなぜ寝つきが悪いのか

寝つきの悪さで悩む発達障害の子どもは多くいます。その原因や対策、体験談、放課後等デイサービスを利用するメリットについて紹介しています。ぜひ参考にしてください。

発達障害の子どもが寝つきが悪い原因

発達障害のなかでも、自閉症スペクトラム障害（ASD）と注意欠陥多動性障害（ADHD）は併存するケースが多く見られ、睡眠障害を合併することも少なくありません。寝つきが悪い原因や行動の具体例について解説します。

寝つきが悪い原因

寝つきが悪い詳しいメカニズムは解明されていません。しかし、成長の過程で脳の機能が不十分なため、睡眠と覚醒を調節する働きを持つ「中枢神経系の機能不全」の可能性が考えられます。

持続する注意力の低下や対人関係と学習面のストレス、気分や意欲の状態などが影響している可能性があります。その結果、睡眠の長さや質、リズムが、不安定になると推測されています。

行動の例

• 感覚の過敏さ
  自閉症スペクトラム障害（ASD）を持つ子どもの場合、音や光などに対する感覚が過敏なケースも多く、眠っていても覚醒しやすいといわれています。
• 入眠や起床など切り替えに関する困難
  ADHDの傾向のある子どもに対する調査で、入床への抵抗や入眠の困難、中途覚醒、朝起きられない、日中に過剰な眠気が見られるケースが多い傾向があるという結果が出ました。ADHDの特徴である不注意・多動性・衝動性との関連があるのではないかと考えられています。
• セロトニン・メラトニンなど睡眠に関連するホルモンの不足
  発達障害がある場合、メラトニンの量や、セロトニン・メラトニンといったホルモンの元となるトリプトファンの量が多すぎたり少なすぎたりするとされています。体内時計のコントロールに関与するホルモンが不足していると、不眠や睡眠障害に繋がると考えられています。

寝つきが悪い子どもへつくってあげるといい環境

寝つきの悪い子どもに対して、どんな環境を用意してあげればいいのでしょうか。寝つきが悪い子どもへつくってあげたい環境を紹介します。

起床と就寝のリズムを決める

子どもの睡眠リズムを決めておく必要があります。毎日同じ時間帯に起床・就寝するようリズムを決めるのはもちろん、食事の時間帯も同じくらいにしておくのが望ましいです。

スマホやタブレットの時間帯を制限する

スマホやタブレットといった電子機器を使用する時間帯を制限しておきましょう。そして運動不足は睡眠の質を低下させる要因の一つです。座って勉強ばかりしているよりも、日中に適度に身体を動かしておくと、疲れてよく眠れるようになるでしょう。

夕食後は、徐々に照明を暗くしましょう。ブルーライトの影響で寝つきが悪くなる可能性があります。ゆったりとした気持ちで眠れるように、なるべくりラックして過ごしてみるとよいでしょう。

湿度や温度にも配慮

子どもの寝室の環境にも配慮する必要があります。暗さはもちろん、快適な温度と湿度を維持しておきましょう。また、保護者の帰宅が遅いと、物音で睡眠を妨げてしまう可能性があるため、注意が必要です。

寝つきが悪い自閉症の子どもをもつ保護者の方の体験談

寝つきが悪い自閉症の子どもを持つ保護者の方の体験談を紹介します。

専門知識を持つ人からアドバイスをもらった

鶴田さんの息子さんは、3才のとき自閉スペクトラム症と診断をされました。「この子をどうやって育てたらいいんだろう」といろいろ調べ、人より睡眠時間を大事にしてあげたほうがよいのかもしれないと気づき、本格的に睡眠について勉強するようになりました。

3才で保育園に通い始めた当時、息子さんは朝なかなか起きられず癇癪を起こして大変な日々でした。専門知識を持つ人からアドバイスを受け、寝る時間を早めるなど工夫したそうです。すると朝、自分から起きるようになり、癇癪も減り落ち着いて保育園に登園できるようになったと話しています。

参照元：たまひよ | 就寝時間を2時間早めたら、朝のかんしゃくが激減、自閉症の息子を育てて気づいた「眠る力」の大切さ【乳幼児睡眠アドバイザー】（https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=146280）

寝つきが悪い子どもを放課後等デイサービスに通わせるメリット

発達障害による特性を持つ方は、先天的にセロトニンの分泌量が少ない傾向にあるという調査結果もあります。セロトニンの分泌が少ないと「不安」や「ストレス」を感じやすいのです。

発達障害を抱える子どもがいる場合、親だけで悩まずに放課後等デイサービスや療育などの専門機関に相談するのが望ましいです。寝付きが悪い子どもを放課後等デイサービスに通わせるメリットについて紹介していきます。

睡眠にいい食事や習慣について理解している

発達障害があると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が減り、セロトニンの分泌量も少なくなる可能性があると言われています。

セロトニンを作るためには、トリプトファン（※1）と呼ばれる成分を摂取する必要があります。その他にはビタミンB6（※2）やマグネシウム（※3）などの栄養素も必要です。

食事以外では、リズムがある運動や日光浴を取り入れることも重要です。放課後等デイサービスには、セロトニンを増やす食品や生活について把握しているスタッフや、睡眠についての相談もしやすいでしょう。

※1）トリプトファン…乳製品やバナナに含まれています。

※2）ビタミンB6…赤身の魚やサツマイモに含まれています。

※3）マグネシウム…海藻やナッツに含まれています。

参照元：ハッピーテラス|発達障害のある子どもは不安やストレスを感じやすい？（https://happy-terrace.com/column_data/serotonin/）

成功体験を重ねられるよう支援してくれる

特性による「苦手」は、本人にとってはどうしようもなく、日常で起こる困難に、不安やストレスを感じている子どもも少なくありません。

特性による苦手でネガティブな経験をした場合、自己肯定感が低くなることも少なくありません。「また失敗したらどうしよう」「怒られたり笑われたりするかも」と不安を抱える子どももいます。

放課後等デイサービスでは、スモールステップで「できた」という成功体験を積み重ねていけるようサポートしています。不安な気持ちを自信に変えるための支援や声掛けについて熟知しているスタッフがいるため、家庭での悩みも相談できるでしょう。

発達障害の子どもの悩みごとは放課後等デイサービスへ相談しよう

発達障害を抱える子どもの場合、睡眠障害を合併して悩むケースも少なくありません。起床と就寝のリズムを決めたり、ブルーライトの影響を受けないように、スマホやタブレットの利用時間を制限したりするなど、環境を整えていくことが有効です。

佐賀県内には、さまざまな放課後等デイサービスがあります。子どもの睡眠障害で悩んでいる場合、事業所に相談することも選択肢の一つです。以下では佐賀市のデイサービスを紹介していますので参考にしてみてください。

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佐賀の放課後等デイサービス3選