発達障害の子どもはコミュニケーションをとることが難しいことがあります。うまく友達付き合いができなかったり、友達を作りにくかったりする原因はどのようなものかみていきましょう。友達作りのためにできることや、保護者の体験談などを紹介しながら、放課後デイサービスへ通うメリットも説明します。
発達障害といっても、さまざまな種類があり特徴も違います。友達付き合いが難しくなってしまう話し方の特徴をみていきましょう。
人と人がコミュニケーションをとるとき、自然にその場の雰囲気を察して「言って良いことと悪いこと」を判断し、言葉を選んでいます。
しかし発達障害の子どもは衝動性の一面から、考える前に発言してしまうことがよくあります。そのためその場に合わない発言をしてしまい、雰囲気が悪くなったり、相手の気持ちを損ねたりすることがあります。
発達障害の子どもは細かい部分が気になるという特徴もあります。話の本筋に関係のない細かいことまで気になってしまい、つい突っ込んで質問してしまったり、曖昧な表現をしつこく問いただしたりしてしまいます。
相手が求める情報が何かを感じることが苦手なので、すべての言葉に対して説明してしまうのです。
空気を読めないことにも通じますが、相手の状態を伺うことも苦手なので、相手の反応がどうであれ、自分が話したいことを口に出してしまいます。
相手が話していても、気になったことがあれば口を挟んでしまい、話すことが一方的になってしまいがちです。
発達障害の子どもは、情報の中でどれが重要か優先順位をつけることが苦手です。そのため情報の整理ができず、思ったこと・感じたことをそのまま話してしまいます。
話の筋道を立てられず、必要ない情報まで盛り込んでしまうため、何を言いたいのか伝われないことも多くなります。
日本語はよく「あいまい表現」と言われますが、発達障害の子どもは声のトーンや表情、シチュエーションなどからその場の雰囲気を読んで言葉を解釈することが苦手です。
同じ言葉でもニュアンスによって、受け取り方が変わります。しかし発達障害の子どもは抽象的な言い方が理解できず、困ることが多くなります。
発達障害の子どもの話し方の特徴を紹介しましたが、さらに友達付き合いが難しくなってしまう原因を探ってみましょう。
社会では他者と関わるために、道徳観や慣習、規範、思いやりなどルールや暗黙の了解があります。通常はさまざまな場面を経験し、失敗しながら適切な社会性を身につけるのですが、発達障害の子どもはその場の雰囲気やニュアンスを読み取るのが苦手で、社会性の習得が難しいのです。
そのため時間やルールが守れなかったり、思いやりのない行動をしてしまい、友達から敬遠されるケースがあります。
発達障害には、多動性や衝動性、また他人へ興味がない、相手の気持ちを察することができない、空気が読めないなどの特性があります。
本人は普通にしているつもりでも、周囲がコミュニケーションを取りにくいと感じることが多く、一緒にいると楽しくない、面倒といったストレスを抱えてしまいます。
また発達障害の子どもは自分の気持ちを言葉にすることが苦手なので、自分の気持ちを相手に伝えられないもどかしさから、友達へ苦手意識を持ってしまうこともあります。
発達障害の子どもは身体的には健常者と同じであり、見た目で障害を判断することができません。発達障害と知らずに接していると、コミュニケーションや対応に違和感を感じてしまい、周囲から誤解を受けやすいといえます。
さらには自分の気持ちの表現も苦手なために、保護者にも友達関係のことを伝えられず、どのようなサポートが必要かわかりにくい点も課題です。
発達障害の子どもが友達を作るために、どのようなことをすれば良いのでしょうか。具体的な方法を紹介します。
発達障害にもさまざまな症状があり、個性があります。親子で子どもの苦手なことや得意なことをよく話し合っていくと、「がんばればできること」や「絶対にできないこと」もわかるようになってきます。
親子で話をすることで、子ども自身も自分の特性や得意・不得意も理解できるようになるので、そこをヒントに友だち作りに活かせることを考えていきましょう。
友達との会話やコミュニケーションの中で、どこがどのようにずれているのかを理解することが第一歩です。
会話やコミュニケーションのずれが理解できても、会話がいきなり上達するわけではありません。そのためテーマを決めた話題や、話の流れなどを円滑に行うための練習をしましょう。
親子で雑談することがトレーニングになります。
たとえば、共通の話題や相手の好きなことをテーマにして話をしながら、時々「今は何の話をしてる?」などと話の流れを意識させるように声掛けをします。一方的な話ではなく、会話のキャッチボールができるように、相手の表情やしぐさ、声のトーンなどもしっかり確認する練習もしておきましょう。
集団行動が苦手な発達障害の子どもに、いきなりクラスのみんなと友達になろうと言っても荷が重すぎます。まずは仲の良いお友達を一人作ることを目標にしてみましょう。
仲の良いお友達とは、面倒をみてくれる良い子ではなく、「気が合う」「一緒に行動できる」友達のこと。
いじめの対象にしていたり、非行が心配な友達は困りますが、過干渉になりすぎないよう、自分で友達を作ることをサポートしてあげましょう。
息子が小1のとき、机に座っていられずソワソワ・イライラして鉛筆をかじっており、担任から集団行動ができないと相談されて発達障害を疑いました。
息子自身も「みんな僕の話を聞いてくれない」と頻繁にグチを言っており、観察してみると相手の反応を考えずに話をしていて、自分以外の人の気持ちや状況を判断する力が乏しいかもしれないと思うように。
小3のとき教育相談所にいき、クリニックで検査を受けてADHDと広汎性発達障害と診断されました。障害がわかったからといって、息子の人付き合いの苦手は改善されず高学年になっても続きました。
周囲の子と趣味が合わないと浮く、複数の子に混ざると話題についていけないなど、問題点がありましたが、息子にとってはみんなの話をひとつひとつ聞いてコメントするのが難しかったようで、一対一の付き合いが楽だということでした。
中2の頃からは趣味の幅も広がり、いろいろな人と話せるようになったようです。
参照元:LITALICO発達ナビ(https://h-navi.jp/column/article/35028425)
放課後デイサービスは、障害のある小・中・高校生が利用できる通所支援サービスです。学校が終わってからの放課後を過ごす場所として、障害児が日常生活で必要な自立につながるための社会の交流や訓練を目的としており、療育に関する専門スタッフが在籍しています。自分と似た子どもたちを見て、本人が学ぶことも多いでしょう。
また学校や家庭とは違う場所を持つこと、学校より少人数の集団に慣れることで、少しずつ社会性を身につけていきます。
最初は友達がいなくて心配なこともありますが、社会性が身に付けば自然と友達はできることもあります。
保護者へのサポートを行う事業所もあるので、心配なことがあれば相談することもできます。
発達障害の子どもは、そもそも人とのコミュニケーションが苦手な特性があります。子どもによって個性があり、それぞれ異なりますが、親子で友達作りのためにできることはたくさんあります。
焦らず、少しずつ、一緒に成長を見守っていきましょう。
同じ発達障害の子たちが通う放課後デイサービスを利用すると、療育の立場から少人数でしっかり社会性を学び、友達も作りやすくなります。
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一人ひとりの子どもの特性や障がいに合った療育を受けられるように、
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